嘉義の小学校でサプライズを慣行する為にもう1日台南Stayする事にした。
予定では日曜の明日隠密で嘉義に入り、明後日の月曜日に「今回は行けません」と言っていた嘉義の民和小学校に早朝忍び込んでやろう。
子供達の驚く顔が見たくなった。
悪だくみに長けたオレ達のサプライズは念入りに進めた。
旅の道中広報を担当する鈴木仁史氏は数日前から我々の現在地を非公開にした。
(サプライズの詳細はもう少しお付き合いを願いたい)
せっかく頂いた自由時間。
会いたい人がいた。
2019年宮城県丸森町の豪雨災害にボランティアチームを編成し台南から飛んできてくれたアンディさん
当時それを報道したテレビ東京のアナウンサーが感激のあまり泣いてしまい話題になった人だ。
台南のグルメエリア国華街から少し脇道に入った所にアンディさんの店に行くと いた!
2019年から互いの存在を認識しつつ何度かのすれ違いとコロナ禍を経てアンディさんとオレはこの日初めて会った。
この日の昼食は長年の宿題であった正忠排骨飯、そして夕食は度小月。
台南最後の夜は仁史君がはむ屋、オレが158HOSTEL 別々の宿に泊まった。
9時 158HOSTELを出てはむ屋に行くと 我々宛に新聞が届いていた。
その新聞を見るとなんと1面に謝謝台湾隊の記事が載っていた。
昨晩まで話を戻します。
昨日の20時過ぎ、Hsuさんから電話があって、「新聞社に送るから画素数の多い写真をいくつか送って」と言われ道中の写真を何枚か送信した。
その後の展開は想像の域を出ないが
Hsuさんから新聞社にその写真が転送されたのが最速で20時30分
それを受け取った新聞社は大急ぎで写真をレイアウトして記事を添えた。
これがどれだけ早く見積もっても21時過ぎ。
印刷所に最終校正が届いたのは最速で21時30分。
そして実際に印刷所の輪転機が回りだしたのは最速で21時45分。
ガシャーン ガシャーン ガシャーン ガシャーン
さてここからは逆算。
朝刊が家に6時に届くとする。
とすると、新聞配達員は5時前には配達を始めなければ間に合わない。
だとすると、新聞販売所には4時までに届けなければいけない。
であるならば、どれだけ遅くとも3時までに印刷を完了しなければならない。
21時45分から翌日の3時までは5時間15分しかない。
はたして間に合うのか? 答えはYES。
そのリアリティが 今 手元にある。
オレは久しぶりに驚愕した。
自分がほろ酔いで20時過ぎに送った写真が朝起きたら新聞に掲載されている。
そしてこれは後から知ったのだけど、その新聞は 自由時報 という台湾で一番の購読者数の多い新聞で、尚且つ全国版の1面に掲載されたから台北でも高雄でも、それこそ先週まで走行していた東海岸のド田舎でもくまなく投函されたらしい。
これは 謝謝台湾隊始まって以来最大の出来事 であるかもしれないが当事者として思うのは
これはこれまでの奇跡的なご縁の産物のような気がする。
まず、独断で自由時報にプレスリリースをしてくれたのはHsuさん
彼との出会いは奇跡だった。
2019年5月の第6回縦断の際、台北駅前で「日本人の方ですか?」とたまたま話しかけてきたのがHsuさんだった。
その時オレは思った。 この人どこかで見たことある!
そこで彼に聞いてみた「もしかしたらFacebookに苓和小学校と一緒に写真をアップしていた人ですか?」
彼は「そうです あれは私です」 と言った。
鳥肌が立った!!!
オレはあの画材を見て、マツキヨで偶然目に入った日清カップヌードルの令和限定版を2つ買って台湾に持ち込んでいた。
そして台湾現地で偶然会った彼にその令和カップヌードルをプレゼントしたのだ!
それがHsu さんとの最初の出会いだった。
そんなこんなで全国紙の1面を飾ってしまったのだから、やはりこれは奇跡的なご縁の結果だと思う。
さて10時、後ろ髪を引かれる想いで一路嘉義に向かった。
この日台湾の太陽は絶好調で身体を突き抜ける位だった。
我々は15キロ走ったら休憩それを6回繰り返し嘉義に着いた。
ビールを片手に宿を探すも一向に見つからなかった。
「この際真珠でよくねーか?」
仁史君は基本的になんでも断らない人だから今回も我々は嘉義の謎 真珠大飯店 に泊まることにした。
繁華街の中心部にある 真珠大飯店 は立地は最高だけど、客はいつも一人もいない。
真珠大飯店に初めて泊まったのは2018年。
その日は嘉義で国際ブラスバンドフェスがあって嘉義中のホテルが満室で泊まれなかった。
そんな状況においても真珠大飯店だけは 全室空室 だった。
たぶん恐ろしい理由があるはずだが知らないほうがよさそう。
宿泊3度目のこの日も客はオレ達だけだった。
その後変わった事があったとすれば、道を聞きに入った海鮮日本式料理店で食べることになってしまった。
「ちなみにこれはいくらするの?」って聞いたら「480元!」って言われ絶妙なタイミングで「食べていくか?」と勧められた。
飲んで少し気が大きくなっていたのだろうか?
480元(2300円)もする海鮮丼を2つも頼んでと言うよりも 断らなかった。
さてその海鮮丼・・
鮮魚の流通が日本ほど発達していない台湾で日本人が美味しいと思えるのは素晴らしい事だが、
同レベルの海鮮丼は上野アメ横なら880円、トライアルなら650円で食えるのだから、わざわざ台湾まで行って2300円の海鮮丼を食べるメリットは一つもない。