9時、ゲバラは蓮君を連れて通称「ジブリ駅」の立體龍貓公車站に行った。
ごらんの通りなかなかの完成度です。
これは建具職人が自分の腕前をアピールする為に創った作品だから手抜きが無い。
そしてその足で通称「ジャンプ村」の動漫彩繪巷などにも
ここから鹿港に着くまで昨年冬縦断時とほぼ変わらないので写真で省略
さて変わった事と言えば 彰化。
3度目の彰化で名物の猫鼠麺マオシューメンを始めて食べた。
これが超絶美味かった!
このラーメンはなんと猫と鼠で出汁を取っていて
と言うのは嘘で、豚とはまぐりで出汁を取っている。
今はやりの海鮮系動物系のWスープでそれを100年ぐらい前からやってるそう。
値段も40元だから150円もしない。 これが美味いのだ。
すっきりとしたスープを口に含むとまず鼻に貝ダシの香りがくる、そしてゴクリ飲むと同時に動物系のコクがくる。
オレも蓮君も一気に完食し、もう一杯おかわりをした。
さて鹿港ではお馴染みの鹿港小艾人文工坊背包客棧のお世話に
この宿は最高の立地でおススメです。
荷物を降ろし、宿近辺の老街(昔ながらの小道)をぶらついているとまた激うまに遭遇した。
名前は阿振肉包。
鹿港を代表する名物で前からマークしていたここの肉まん 蓮君が買ったやつを皮だけもらったがかなり美味かったし、蓮君が持ったその肉まんは中で肉汁がタプタプしている。
どうして肉汁が皮に吸収されないのか分からないが明らかに美味いやつだ。
わざわざ日本から小林というおじさんが修行に来ていたのも頷ける。
鹿港に来たら必食だ。
台湾の言葉で言うと「非吃不可」という感じか。
この日も酒を浴びるほど飲んで猫達と戯れ寝た。
何度も台湾を自転車で縦断するという事は
台湾各地に猫の友達がたくさんいるという事でもある。
7時に起きた。
いつも朝起きてゴソゴソし始めると蓮君もそれに合わせて準備を始めるのだけど、鹿港の朝は蓮君に動きが無い。
昨日の酒がまだ効いているのだろう。
オレ自身昨日何を食って寝たのか覚えていない。
ただたたき起こすのも芸が無いから、いきなりカンチョーでもしようかと真剣に悩んだ。
そう我々はまだ酔いの中にいた。
鹿港は10時に出発。 名所である小道、九曲巷やおっぱいストリートを抜け方位磁石だけを頼りに南下した。
去年の縦断で分かった事の一つ、それは国道ではなく農道をあてもなく走っていると必ずどこかで迷ってしまうのだけど、それ以上に素晴らしい出会いや光景に出くわすという事。
ただこの日は雨だった。 途中から野球なら中止になる位の雨になってきた。
景色を楽しむより走行に専念して距離を稼いだ。
我々は自強大橋を抜けて西螺を目指した。
この西螺である人を探さないといけない。
昨年冬、5回目の縦断時この街を通った際、わざわざバイクで追っかけてくれてバナナ一房を差し入れしてくれた人がいた。
その人はバナナを渡すと直ぐに立ち去ってしまい、お名前も住所も聞けなかった。
こういう場合、二度とお会いできない恩人になってしまうのだけど、たまたまGopro動画を起動していてお顔を記録していた。
きっとあの西螺の通りに行って聞き込みをすればお会いできる。
そう思って返礼の品を日本から抱え持ってきた。
どしゃ降りの西螺をウロウロ人探し。
バナナをくれたから果物屋じゃないか?
似たようなバイクはないか? とか・・
あの方の顔は画像をプリントしてバッグに入れていたが雨が酷くてバッグを開けられないのがもどかしい。
出来れば明るい内に嘉儀に着きたい。
今回は諦めた。
(このブログを書いている現在も彼とはコンタクトがとれていませんが、
顔写真以外に、バイクのナンバーを記録しているので、SNSと警察を利用してこの方を特定し、次回必ず返礼品をお渡ししたいと思っています)
16時嘉義到着でいつもの安蘭居國際青年館に投宿。500元。
今回は念願のKANO部屋に!
これは昔台湾が日本統治時代、嘉義の嘉義農業高校が甲子園に出場し準優勝を遂げた実話を映画化した作品「KANO」を再現した部屋なのです。
夜、酒を求め嘉儀の街に出た。
我々は目的地に着くと必ずビールを飲む。
そしてコンビニで売っている38度の白酒とミネラルウォーターを買い混ぜる。
これで見た目は水を飲んでいるだけなので、店の中でも問題なく酒が飲める。
これはゲバラが入院中で発案したアルコール摂取法で いろは酒 という。
嘉義は鶏肉飯の本家であり家元である。
だから嘉儀に来たら鶏肉飯を食べないといけない。
その次を挙げるなら・・
林聰明の沙鍋魚頭 シャーグオユートゥ かもしれない。
行ってみた。
林聰明沙鍋魚頭本店は銀行のように番号札を取ってから順番が来るまで待たないと入店できない。
我々は10分待ってから通された。 満席で地元の人に絶大支持されている。
今回はこれまで彰化の猫鼠麺、鹿港の阿振肉包と名物2つで特大のホームランが出ている。
否が応でも高まる期待・・
食った。
? ? ?
また食った。
あんまし美味く感じない。 いやそんな事ないだろう・・
結論を言うと。
嘉義の沙鍋魚頭 僕達は###感じた。
茹でた野菜、揚げた魚、豆腐なんかが独特の シナモンスープ で合わせてある。
料理としてはかなり斬新でごちゃ混ぜ感は韓国のプテチゲみたい・・
でもプテチゲは美味かった。
しかしこのシナモンスープはなんだ?
チャーシューの代わりに生八つ橋を入れたラーメンのようだ!
なかなかどうして美味くない。
でも怒りは無い。
それはオレの舌が「嘉儀の味」に慣れてないから。
以前台湾の友人から聞いた事があった。
嘉義の食べ物は 奇怪 だと・・ マヨラーだとか匂いが変だとか
いつも鶏肉飯しか食ってこなかったからその意味が分からなかった。
もしオレが生粋の嘉義っ子だったら 絶対に美味いはず。
でないとこの行列はできない。
歴代総統の陳水扁、馬英九も嘉儀に寄ったら必ず食べに来たらしい。
ぜひ皆さんも料理の経験値を上げる意味でお勧めします。
我々はいつもの無名鶏肉飯で食べ直し明日に備えた。